VCの本音

VCがスタートアップへの出資を断る際につく嘘

先日読んでいたこちらのブログでVCがつく嘘について書いていて興味深く読みました。私自身ベンチャー側でCFOとして資金調達をしたことも、VCとして出資をする側も両方経験していますので、わかるなーという部分もあり、今回はこちらのテーマについて書きたいと思います。

 

上記のブログではVC(ベンチャーキャピタリスト)が出資を断る理由として「充分なトラクションがない」と説明する場合、その裏側の本音には下記のいずれかがあると書いています。

  1. アイデアか創業者が好きではない。
  2. アーリーステージのリスクを取りたくない。

だったら話を聞くな、と起業家の方は思うかもしれませんが、それではVC側も投資機会を失うことになりますのでなかなか本音を言えないというのが実情なのではないかと思います。

 

上述のブログの最後に書かれていた文章が自分的には刺さりました。筆者自身の正直な告白だと思います(彼自身も起業経験のあるベンチャーキャピタリスト)。

 

”Being anti-founder is pretty taboo, so the community is always going to point figures at investors before they'd ever suggest to a founder that maybe they're not cut out for this. It's only after absolute failure, burned friends and family money, burned savings, and probably a year or two, do founders ever really admit these kinds of things. I should know. That's what I did. I blamed investors for my own shortcomings as a founder. So, yeah, add a third lie to that list.”

 

「創業者を批判するのはタブーなので、ベンチャーコミュニティの中のひとは、創業者に適性がないと言う前に、投資家が悪いと指を差すのです。そして友人や家族のお金、貯金を使い果たし、1〜2年後、創業者は失敗の原因に気づくのです。私は知るべきだ。それは私のやったことだと。私は創業者としての失敗を投資家のせいにした。そう、だから上述の2つにくわえて、3つ目に私のついた嘘を加えてくれ。」

 

誰かのせいにしても起業家は一歩も成功に近づかない

VCに限らず、起業家の邪魔をするひとたちは大勢います。共同創業者が、社員が、取引先が、政府が、自分たちの事業の足を引っ張っている、と言うのは簡単です。ただし、これによって事業は一歩でも前に進むでしょうか。99%つらいことばかり起こる、という起業家もいます。大なり小なり困難が毎日降りかかる中で、いちいちそれに噛み付くよりは、心を鎮めて冷静に対処し、コントロールできることに集中するしかないと私は思います。

 

私自身が冷静だったかと言われると、ブログの筆者同様そうじゃなかったと思います。それで無駄な時間を過ごしたことが一瞬でもあったと気づいたからこそ、いまは”他責”のひとや、そもそも人任せ、環境任せ、という考え方をするビジネスパーソンを応援したくはないのです。

 

もちろん、出資をしなかったVCの本音を透かしてみることはできると思います。ただ、それが起業家にとってどれほど大切なことでしょうか。なぜ出資をしてもらえなかったのかを考えたりVCに矛先を向けるよりも、もっとユーザーやプロダクトと向き合う時間を大切にして自分たちのビジネスを磨くことに集中することが大事だと思いますし、結果として、それがもう一度VCを振り向かせることにつながるかもしれません(その必要もないと考えられるほど事業が伸びるのが理想ですが)。

 

その他のブログも見る