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主にシード期のスタートアップに投資をしているベンチャーキャピタリストが起業や事業計画や資金調達などについて日々感じることを綴ったブログです。

起業家はどのような課題に取り組むべきか

その課題は緊急か?

先日のHomebrew(米国のシードVC)のパートナー/ベンチャーキャピタリストHunter Walk氏のエントリー(訳:何故私は市場のサイズより課題のサイズを気にするか)を読んで、ちょっと思ったことなど。

 

彼はシード投資家にとっては”市場規模”よりも”課題”が重要だ、と書いています。起業家がどのような種類の問題・課題を解決しようとしているか、ということですね。

  • その課題は大きいか?
  • その課題は緊急か?
  • その課題は貴重か?(意味としては解くに値するか?かな)

このうち1つだけだとビジネスになっていない、2つでビジネスとは呼べるかもしれない、3つあればベンチャービジネスと呼べる、と。

 

私も「誰のどのような問題を解決するサービス/プロダクトなのか」と起業家の皆さまに日々問いかけているので、まぁそうだよな、と思ったのですが、特に「その課題は緊急か?」については、考えられていない方が多いかもしれないと感じました。VCからのよくある質問「Why Now?(何故いまやるのか?)」も同じですね。

 

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CVC立ち上げの留意点

コーポレートベンチャーキャピタル花盛り

先日JR東日本さんがアクセラレータープログラムの開始を発表されました。

 

直近で言えば、トヨタさん、野村證券さんなども記憶に新しく、大企業によるオープンイノベーションの動きは加速しつつありますね。

 

そしてオープンイノベーションの具体的な形としては、CVC設立、アクセラレータープログラムの提供が多いと思います。

 

サイバーエージェント・ベンチャーズも見た目はコーポレートベンチャーキャピタル?なので、どうCVCを立ち上げたら良いのかという類のご相談を結構な頻度でいただきます(実際は独立系の要素もあり、CVCと独立系の良いとこ取りだと思っていますが、それは今回本筋からずれるので割愛)。

 

コーポレートベンチャーキャピタルの立ち上げ、アクセラレータープログラムの運営という点で、私からは、CVCとして、というよりは、元ベンチャー経営者、現ベンチャーキャピタリストとして、お話をさせていただいています。

 

では、実際どういった点に留意してCVCを立ち上げるべきだと私が思っているかをまとめました。

 

 

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起業のコモディティ化

起業と資金調達のハードル

先日米VCの新ファンド設立に関するMediumの記事を読んで感じたことなど。

 

The Midas Listの19位にランクインしているMike Maplesが率いる米Floodgateの新ファンドは、向こう10年、制約条件にとらわれず新しいムーブメントを創出できる、アジリティと厳格な戦略を持つ”Prime Movers”に投資する、と宣言しています。シードマネーはコモディティ化(既にシードファンドが300超、年間1,000億円がシードVCに振り向けられている)、リーンスタートアップ手法も形骸化(立ち上がるけど大きくスケールしない)していることが背景にあるということでした。

 

日本国内ではまだアクティブなVCでも100未満、年間のファンドレイズ額も3,000億円規模ですが、ようやくスタートアップを取り巻くエコシステムが作り上げられつつあると感じています。そして徐々にではありますが、ノウハウの普及とシード資金の投下によって、起業自体のハードルは下がりつつあります。資金調達環境も上場マーケットに左右される部分もありますが、大崩れすることなくこの数年は推移してきています。

 

もし私が時代を選んで起業できるのであれば、資金調達をするのであれば、10年前より”いま”でしょう。

 

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起業前でもVCに相談するべきか?

資金調達ニーズから

VCには起業して資金ニーズが出てきたときに相談するものというイメージをお持ちの方も多いと思います。

 

しかしながら、資金調達はVCだけが手段ではないという主旨で書いた「起業家は必ずVCから資金調達をすべきか」でお伝えしたとおり、あくまでVCは資金の出し手のひとつにすぎません。

 

国内でもアクティブな数十以上のVCがありますが、各VC/ベンチャーキャピタリストに個性・特徴があり、投資金額(チケットサイズ)、ハンズオン/ハンズオフ、フォローオン投資あり/なし、総合型/領域特化型、シード/アーリー/ミドル/レイターなどのステージの違い、などがあります。そのなかから自らのスタートアップに合う、そして投資をしてくれるVCを選ぶだけでも大変です。

 

ゆえに適切なタイミングで資金調達をすることは大変ハードルが高いように見えます。一方で、いわゆるシリアルアントレプレナー(ベストセラー経験のある作家のようなものですかね)の方のなかには上手くVCを情報源やディスカッションパートナーとして活用している方もいます。VCが編集者、起業家が作家、という関係ですね。

 

こういったVCの活用の仕方はもっとなされていくべきだし、”お金”がコモディティ化していくなかで、VC/ベンチャーキャピタリストはお金以外の提供価値がないと生き残っていけなくなるんだと思います。それが事業ノウハウなのかEXITへのサポートなのか、起業家によって求めるものは違うでしょうが。

 

では、もしあなたがまだ起業をしていない、これから起業をしようと考えているのであれば、誰に相談するのが良いでしょうか?

 

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