起業前でもVCに相談するべきか?

資金調達ニーズから

VCには起業して資金ニーズが出てきたときに相談するものというイメージをお持ちの方も多いと思います。

 

しかしながら、資金調達はVCだけが手段ではないという主旨で書いた「起業家は必ずVCから資金調達をすべきか」でお伝えしたとおり、あくまでVCは資金の出し手のひとつにすぎません。

 

国内でもアクティブな数十以上のVCがありますが、各VC/ベンチャーキャピタリストに個性・特徴があり、投資金額(チケットサイズ)、ハンズオン/ハンズオフ、フォローオン投資あり/なし、総合型/領域特化型、シード/アーリー/ミドル/レイターなどのステージの違い、などがあります。そのなかから自らのスタートアップに合う、そして投資をしてくれるVCを選ぶだけでも大変です。

 

ゆえに適切なタイミングで資金調達をすることは大変ハードルが高いように見えます。一方で、いわゆるシリアルアントレプレナー(ベストセラー経験のある作家のようなものですかね)の方のなかには上手くVCを情報源やディスカッションパートナーとして活用している方もいます。VCが編集者、起業家が作家、という関係ですね。

 

こういったVCの活用の仕方はもっとなされていくべきだし、”お金”がコモディティ化していくなかで、VC/ベンチャーキャピタリストはお金以外の提供価値がないと生き残っていけなくなるんだと思います。それが事業ノウハウなのかEXITへのサポートなのか、起業家によって求めるものは違うでしょうが。

 

では、もしあなたがまだ起業をしていない、これから起業をしようと考えているのであれば、誰に相談するのが良いでしょうか?

 

起業前に相談すべきは先輩起業家かVCか

自分自身が以前ベンチャーの経営者をしていたときには元VCということで他の起業家の方からVCとの付き合い方や資金調達を成功させるにはどうすれば良いかについて質問をされていました。やはり直接VCに聞きにくいというのもあったのだと思います。

 

一方で、自分自身はもっとアドバイザー/ディスカッションパートナーとしてVCを活用すべきだった、とも思っています。何故かと言うと、自分自身の会社とその周辺の事業領域や人脈しか掘り下げることができず、視野が狭くなってしまっていたからです(そのときは気づいていないのですが)。結果として新規事業に取り組もうとしたときに近視眼的に捉えすぎて売上のトップラインが伸ばせなかったという反省があります(マーケットはあるが参入タイミングが遅かったり、逆にそこが読めず手を出せなかったり)。

 

上記を考えると、新たな事業シーズ、自分にしか気づけていないニーズ/課題というものがあり、そこに真剣に取り組みたいということであれば、起業前であったとしても、信頼できる先輩起業家(起業経験があるエンジェル含む)、そしてVCに相談するべきなんじゃないかと思っています。

 

先輩起業家の事例としてはクラウドワークスの吉田社長が以前書かれていたブログ「起業やベンチャーの相談で良くある3つのパターン」より一部引用させていただきます。

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■起業やベンチャーの相談パターン1:「起業したい」

 

これは大体即座に「だったら起業したほうが良い」と伝えます。 

 

起業したいという気持ちは、起業してみないと消えないというのが持論です。 

 

一方で、相談に来ている段階でどこかに迷いがありますのでその迷いについて聞きます。 

迷いは、 

<中略>

【そもそも事業モデルがあやふやでまとまってない】 

 

→これは若いうち(20代前半ぐらい、後半ぎりぎり)は案外問題では無いケースがあると思っています。 

 

まずサービス作ってみたり、受託をやってみたりしてわかることがあると思っています。 

なので、20代であればそこはあんまり問題にせず 

とりあえずその人に今できそうなことを始めてみることを勧めてみたりします。 

 

私も最初の独立は2社のコンサル契約からスタートしました。 

最初のうちは自分の責任でお金を頂くという意味もわからなかったりしましたので 

その経験も今に着実に活きています。 

 

30代に入ってからであれば強みを軸にしたほうが良いので、 

事業モデルの精査の相談に乗ったりします。 

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このブログを読むと起業家吉田さんに相談に行きたくなる方が大半だと思いますが(笑)、【事業モデルがあやふやでまとまってない】、という課題においては当然VCにも相談する、事業アイデアをぶつけてブラッシュアップしてもらうという選択肢があるんじゃないかと思っています。

 

エンジェルを含む先輩起業家は特定の事業にフォーカスし、現在進行系で事業を伸ばしているからこそ”深く”伝えられることがあると思います。

 

一方でVCは数多くのスタートアップの成功・失敗事例を”幅広く”見ています

 

ゆえに私は起業家・VC両方から話を聞くメリットがあると思っています。

 

VC黎明期と比較しても昨今日本でもシードマネーを投じるVCが増えてきていることを考えると、たとえ起業前であったとしても、壁打ち相手としてVCに相談する価値はあると思います。特にシード期の投資をしているベンチャーキャピタリストは事業が好きなケースが多いですから、ぜひディスカッションをしてみてください。

 

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