2013年以後の世界

あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、2013年、平成25年が幕を開けました。今年が日本のスタートアップ、ベンチャー企業、中小企業にとってどのような年になり、中長期的にどう変化していくのか少し考えてみました。

 

2013年の日本経済は、2014年の消費税増税(正式には今夏確定する予定)を前にした駆け込み需要など短期的なプラス要因はありますが、やはり中国・米国の景気や為替の動向などの外部環境左右される場面が大きそうです。足元は民主党政権への反動ということもあるのでしょうが、安倍政権発足とともに株価も上がり為替も円安に振れている状況です。とはいえ、やはり新政権の真価が問われるのはもう少し先になるのではないでしょうか。

  

少し気になるのは3月末の中小企業金融円滑化法の期限切れ。おそらく何らかのバッチ対策は行われるのではないかと思います(その意味ではぎりぎりまで引っ張っておいて消費税増税が先送りになる可能性もあると踏んでいます)が、中小企業の事業環境が悪化し倒産件数が増加すれば、開業率のますますの低下などにつながる可能性はあります。

 

ベンチャー企業/スタートアップ企業への「投資」と中小企業への「融資」は同じテーブルで論じるべきではないと思いますが、上記トピックにより現在の開業率2%(99~01年で約6%)がますます低下するようなことになれば問題です。本日の日経によれば総務省の調査で100万人の起業家予備軍がいるものの、実際には25万人しか踏み切っていないということ。

 

そして起業家がもっとも大きな課題と認識しているのが「資金調達」であるということからも、日本経済の活性化のためにも、起業をもっとスムーズに行えるような環境整備と、私たちのような企業が成長力の高いスタートアップやベンチャー企業を見極めたうえで、しっかりリスクマネーを投じていく必要があると思っています。

 

この環境の中で投資をしていくにあたり、私自身いくつか大きな流れを感じ始めています。

【個人の時代】に本格的に突入していくのではないかということと、デバイスとして【タブレット】がその存在意義を確立していくのではないかということです。

 

個人をエンパワーする、個人が主役のプラットフォーム/モノ/サービスの出現

雑誌WIRED編集長のChrisAnderson氏がその職を辞して自身も起業するに至る理由にもなっている「ネットでのモノづくり革命」、メイカームーブメント。”個人”がアイデアひとつでモノを生み出せる時代は、より”個人”の創造性を刺激し、マネタイズを簡単にしていくでしょう。

 

Anderson氏の見立てでは市場規模は米国で10億ドル(約850億円)に達しているそうです(マーケットとしてはまだ小さいかもしれないですが)。3Dプリンター等を駆使し試作品を作り、Kickstarterのようなクラウドファンディングで資金調達し小ロットで生産を委託、そして消費者に販売するという新たな商流が定着していくか注目です。Etsyのようなハンドメイドマーケットも同様でしょう。

 

また、モノづくりではなくサービスの分野ではクラウドソーシングのように働き方を変えていく流れも既に定着し始めているように、世界の趨勢としても自分の住む国や環境に左右されないで生きていく、強い”個人”が求められる時代に突入していると言えるでしょう。そして事業者には”個人”に選ばれるだけのプラットフォームとしての存在意義が問われていくはずです。

 

【注目分野】

・EC[特定領域でのCtoC]

・ソーシャルサービス/ソリューション[マッチングやナレッジシェア]

・クラウドファンディング

・クラウドソーシング

・モノづくり、コンテンツづくりを支える場やツール

 

自立(将来へ備える)のためのソリューションの必要性

個人の時代であればあるほど自立・自助努力というものが求められていくと見ています。経済の先行き不透明感、企業のグローバル化、年金制度の不備、少子高齢化・長寿命化、といった背景からも、画一的なライフプランニングやマネープランニング、キャリアプランニングが成り立たなくなっています。

 

夫婦二人、ゆとりある老後生活には月額38万円は必要と言われています。仮に年金が月20万円としても、働かないのであれば80歳まで生きるにしても3,000万円以上は貯蓄が必要です。年金が満額もらえるという前提や、定年65歳という概念、寿命がそれほど長くないという思い込みは、覆される可能性が十分にあります。

 

上述の”個人”の時代と似た結論になりますが、Quality of Lifeの向上のために、自分自身で考え、準備をする必要があるのは間違いありません。これらの課題感を解決するソリューション(海外ではMint.comが有名ですが)がIT・インターネット領域でもっと出てきても良いと考えています。

 

【注目分野】

・健康情報管理

・個人資産管理

・技能・職能研鑽

 

タブレット端末の世帯への本格普及期入り

通信環境の整備や端末メーカーの競争によりデバイスとしてタブレット端末が普及期に入ってきたと認識。改めて世帯への普及が進んできたタブレット周辺のビジネスに注目していきたいと思います。

 

2011年末に世帯普及率8.5%と言われていた日本国内のタブレット端末ですが、iPad, Kobo, Kindle等の競争が引き金に一気に普及が進んだことが予想され、すでにキャズムを越えてきているるのではないかと思われます。出荷台数でみても2011年215万台⇒2012年415万台⇒2013年は556万台と伸びる見通しです。

 

タブレットユーザのEC利用率は44%とも言われており、視認率の高さからもECとの相性の良さは証明済み。ほか、学習・知育・動画との相性は良さそうです。その他も世帯端末と個人端末の中間(いままでテレビやデスクトップPCが占めていた位置)としてのタブレットならではの付加価値を提供できる事業者にはグローバルで見ても大きなチャンスがあるのではないでしょうか。そしてこれはタッチパネル全盛期の到来とも言えるかもしれません。

 

【注目分野】

・EC[電子書籍以外で]

・アプリ/コンテンツ/サービス[学習・知育等]

 

ミクロ的にみれば今後も新たなビジネスは生まれていくでしょうが、細かくなり過ぎず、大局観を持ってスタートアップ企業への投資・支援を促進していこうと思います。

 

変化はチャンス。有望なベンチャー企業を次々生み出していくことで、日本を元気にしていきましょう!

 

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